肘の位置で、屈曲する力が変わる。肘を曲げる動作、もっとも力を発揮できるのは「ぶら下がる」状態。掲載されている図表がおもしろいです。
前から後ろへと物を引く力は65kg
物をぶらさげて持つ力は50kg
つり革など、引っ張りおろす力は80kg
肘を屈曲する最大の力は、(肩関節を中心とした)上腕の位置によって変わる。
(中略)
つまり、われわれの身体は、バケツを下げて運ぶよりも、木にぶら下がるほうが安全なようにできている。
人間は、物をぶら下げるよりも、自分がぶら下がる方が得意。上腕の位置で変わる肘の屈曲、30kgの力の差は大きいですよね。人類に進化する前、木の上で生活していたときの名残でしょうか。
人体の得意不得意、腕力を鍛えるのなら「懸垂」運動が最適なのかもしれないですね。80kgの力で引っ張れるということは、自分の体重を80kgまで引っ張り上げられる?
目でみる動きの解剖学―スポーツにおける運動と身体のメカニズム
ロルフヴィルヘード, 金子公宥, 松本迪子