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立って勉強した方が、頭は良くなる?

 

立って授業した方が成績が良い。足の緊張筋の繊維の数は、脳の重量と比例している、というお話がおもしろいです。立つだけで、脳への刺激が変わるのですね。

 

 

ある学習塾では、数学の時間に一つの実験を行いました。生徒たちを、立ったグループと座ったグループに分けて、一定時間内に平均水準の数式を解いてもらいました。


グループの入れ替えなどの客観的要素も加えて、データをとってみたところ、興味深い結果が出ました。立ったままで数式に取り組んだグループのほうが正解率が高かった、というのです。


また、老化現象についてのある大学の研究の中にも、「脳の重量と緊張筋の繊維の関係」を示すデータ報告があります。それによると、「脳細胞の減少は、緊張筋の繊維の減少に密接に関係している」ことが明らかにされています。

 

エクササイズ・ウォーキング―正しい歩行が体をつくる

 

 

脳と脚の筋肉。立ったから人間の脳は発達した、ということでしょうか。厳密な定義の「直立二足歩行」が可能なのは、人間だけ。地球上の生物で、スマホを作ったのは、人間だけ。人間以外に人間のような存在がいないのは、とても不思議ですね。動物と人類の脳の違い。「二本の足で立つ」ことは、本来とても難しいことなのだと感じました。

 

頭部の重み、手足の重み、四足を二足に立てると大きく変化する身体バランス。不安定な姿勢を維持する筋肉。何気なく立っていても、直立をキープするために脳は働いている。そもそも、なぜ、不安定な直立状態を選んだのかも謎ですね。人間が人間になったとき、最初の人類はなぜ立ち上がったのでしょうね。

 

ちなみに、ウィキペディアさんによると、初期の人類とされる「アウストラロピテクス」と「チンパンジー」の脳容量がほぼ同じで、両者の違いは直立二足歩行かどうからしい。

 

頭脳と脚の関係、とても興味深いです。頭がよくなるために直立したわけではなくて、直立したおかげで頭が良くなった。人間だけが、何かしら立つ理由があったとしたら、どんな危機的な状況だったのか、気になります。

 

 

 

エクササイズ・ウォーキング―正しい歩行が体をつくる

丸茂仁, 富家孝