「誌上蕎麦打ち教室」という表紙の言葉に惹かれました。達人のそば打ち技術が紹介されている大型本。以前、加須市で蕎麦打ちをしたことがあるのですが、最初の加水がとても難しかったです。なので、「水回し」の手順がとても嬉しい。水を混ぜるというシンプルな工程、とても奥が深い。
蕎麦とは蕎麦粉と水をあわせるだけの単純な食べ物だ。火を通すわけでもなく、水を加えた後はただその形を変えていくだけの工程でしかない。蕎麦を料理とするなら、蕎麦粉と水をあわせることが唯一のプロセスということになるだろう。
掲載されている連続写真、実際の粉の状態がわかりやすいですね。どう変化していくのかが一目瞭然。何が正解で、自分の失敗との比較がしやすい。「水回しの手順」のイラストでは、奥、中、手前の順番、指使いが勉強になりました。
はじめて蕎麦打ちしたときは、よくわからずにグルグルグル。ただただ全体を大きくこねまわしてました。
加水する前、水回し、菊もみ、地延し、丸出し、四つ出し、本延し、たたみ。いろいろあるポイント、この本でイメージトレーニングしてから再度挑戦したいです。「包丁の姿勢」のイラストも印象的でした。
半身の構え、左肩から右ひざの軸、左ひざのリズム。料理の本ですが、まるで武術の極意書みたい。包丁で姿勢を意識したことがなかったので、とても興味深いです。
高橋邦弘の達人そば打ち指南―完全保存版 (KAWADE夢ムック)
個人的には、ソバ切包丁のコマーシャルページも興味深い。プロ仕様の本格的な道具が市販されているのですね。とくに、「手打ちそば・うどん切台」が気になりました。ガイドで水平移動、均一な太さでカットできる便利なまな板があるのですね。
つば屋さんの公式HPがありました。麺切包丁だけでなくて包丁全般の品ぞろえ。用途によって使い分け、豊富な種類にびっくりです。