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ビュリダンのロバの正解、迷うくらいなら選ばない?

 

同じくらいの魅力のもの2つ、とちらか一方を選ぶ、二択を迷う心理。架空の例え話で有名な「ビュリダンのロバ」が興味深いです。あっちとこっち、買うと買わない、やるとやらない、行くと行かない、選択肢の両方を行ったり来たり、その場でうろうろ思考停止になる感じ。好きか嫌いか感情にしたがうと迷わないのに、正しいかどうか論理で判断すると、迷いが生まれるのは不思議ですね。正しさは、決断を決める決定打にはならないのかも。

 

 

ある日、腹をすかせたロバが干し草をさがしに納屋へ行き、納屋の両端にまったく同じ大きさの干し草の山がひとつずつあるのを見つけた。

 

ロバは納屋の真ん中で、ふたつの干し草の山のあいだに立って、どちらを選ぼうかと途方くにれた。何時間たってもまだ決心がつかないでいた。そのうち、どうしても決められないまま、ロバは飢え死にしてしまった※。

 

※フランスの論理学者にして哲学者のジャン・ビュリダンがアリストテレスの行為の理論につけた注釈は、「ビュリダンのロバ」として知られるこの物語が刺激となった。

 

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

 

 

どっちも同じ。どっちも正しい。どちらでも良いと思ってるから、どちらにも決められない。ビュリダンのロバにとっての正解は、迷うくらいなら選ばないという決断。生きのびるための答えは、どっちも食べないで出ていく、自分で三つ目の選択肢に気づくことでしょうか。

 

チャンスを限定して、何も2つから選ばなくてもいいですよね。固定観念で自分の心を縛ってる状態からの脱却。その場を立ち去って、選ばなかった選択肢を忘れること。未練タラタラ振り返ったら、何も選ばなかったことを後悔しますもんね。これで、少なくとも、時間をロスして餓死する未来は回避できそう。新たな草との出会い、食べ物でなくて水だっていい、動けばまた何かしらのチャンスがありますよね。

 

私は、読みたいと思った漫画や書籍は、買わない理由を探して迷わないようにしてます。つまらなかったらどうしよう、買って損したら嫌と思っての躊躇、正しいかどうかの判断は時間の無駄ですもんね。買ってみないとわからないこと、やってみないとわからないこと、失敗や損得の方が気になって迷うくらいなら買わないことにしてます。

 

買って失敗した方が、その経験のおかげで、次の失敗がなくなることも実感してるので、実は損になってないことも多い。それに、迷ってるときって背中を後押ししてくれる何かにすがりたい気持ちでいっぱいですよね。欲しいのなら、数千円をケチらない方がストレスがなくていい。時間切れでビュリダンのロバにならないことが大切、迷ってる間に売り切れになって悲しい思いをするのが一番ツライですもんね(T^T)

 

 

 

予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」

ダン・アリエリー, 熊谷淳子