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アンパンマンの遺書 / やなせたかし

 

やなせたかしさんがご自身の半生を書き記した自伝。アンパンマンの原点、“キャラクターに吹き込まれた魂”の根源が描かれている裏設定のような印象ですね。

 

アンパンマンの遺書 

やなせたかし (著) [asin:9784000000642]


やなせさんの人生にとってアンパンマンが生まれたタイミングは人生の転機で、まさに起承転結の“転”。この“遺書”では、生きている間に「起承転」までを記して、「結」をアンパンマンに託されているかのようです。

 

 

ぼくが死ねば、アンパンマンがどういう風にしてぼくの中で育っていって世の中へ出ていったのかが解らなくなる。

 

アンパンマンの遺書

 

 

最後に「○年○月、やなせたかし死す。全財産はアンパンマンに贈る」という締めくくりが印象的です。

 

 

なんのために生まれて
なにをして生きるのか


これはアンパンマンのテーマソングであり、ぼくの人生のテーマソングでもある。

 

アンパンマンの遺書

 

 
人生は、「どう生きるか」そのもので、結末はないのかもしれないですね。アンパンマンが存在し続けることが「生きること」なのだと感じました。