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考えないようにするほど、かえって考えてしまう?

 

シロクマの映像を見た後に「シロクマのことだけは考えるな」と言われた人たち、1年後にも鮮明に思い出せて、映像のことを詳しく覚えてたそうですね。

 

「考えておけ」「お好きなように」と言われた人たちはそうでもなかったらしい。本のタイトルが気になって読んだ本、シロクマの実験が興味深いです。心理学では「メンタルコントロールの皮肉過程」と呼ばれている現象とのこと。

 

 

シロクマのことを「考えまい」という努力を強いると、かえって「シロクマ」の姿が脳裏にチラつく。つまり、何かをうまくやろうと気張ることで、逆に失敗率のほうが高まってしまう。

 

シロクマのことだけは考えるな!

 

 

「考えておけ」と言われた人たちが忘れて、「考えるな」と言われた方が覚えてる。とても不思議な逆転現象。これって「押してはいけない」ボタン、禁止されると押したくなる「カリギュラ効果」も働いてますよね。

 

以前、別の本で読んだ内容に「依存症を治すには別のものに依存すること」といったことが書かれていました。タバコを止めよう、お酒を控えよう、ラーメンを我慢しよう、依存してるものを断とうと「何かをやめる」ことを意識すればするほど、やめられないらしい。

 

やめようと思うほど、たばこを吸いたくなってしまう、お酒を飲みたくなってしまう、ラーメンを食べたくなってしまう、結果的に逆効果。依存症を解消する方法は、他の何かに依存すること。毒をもって毒を制する、依存体質を利用する解決策が印象的でした。たしか、筋トレやゲームといった健康的で楽しいことにハマって、依存症が改善された事例として紹介されていました。

 

失敗や後悔、嫌なこと辛いことほど頭の中で反芻してしまう。忘れて、引きずらないためには、意識や頭脳を別の何かでいっぱいにすることなのですね。そういえば、昔、友人が教えてくれた恋愛(失恋)の技術、「(別れた)好きな人を忘れるためには、別の好きな人と出会うこと」と話してたのは、脳のメカニズム的に正解なのですね。

 

 

シロクマのことだけは考えるな!

著者:植木理恵(心理学者・臨床心理士)