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愛着障害 子ども時代を引きずる人々 / 岡田尊司

 

愛着障害とは、「愛したい(愛して欲しい)のに、自然と相手を傷つけてしまう状態」とのこと。

 

 

愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

岡田尊司 [asin:4334036430]


相手に近づきすぎて(求めすぎて)傷つける人
相手から離れすぎて(よそよそしくて)傷つける人
の二つのパターン。


一緒にいる相手は、
要求が多すぎて疲れてしまう(理想が高すぎて辛くなる)
何を考えているのかわからない(気持ちが伝わらない)
と感じている。

 

 

愛着障害における対人関係は、相手との距離が近すぎるか、遠すぎるか、どちらかに偏ってしまい、ほどよい距離がとれないということである。


ひどくよそよそしく、何年経っても距離が少しも縮まらないという場合と、あっという間に親密な関係になるが、そのうち、近すぎる距離に疲れて、関係が終わってしまうという場合がある。

 

 

 愛着障害 子ども時代を引きずる人々 (光文社新書)

 

 

ドイツの哲学者 ショーペンハウアーの寓話にある「ヤマアラシのジレンマ(原題:ハリネズミのジレンマ)」のような状態。


温め合いたいのに、近づき過ぎると、互いの針が体に刺さって痛い。
ハリが当たらない距離だと、遠すぎて温めることができなくて、体が寒い。


「心」の状態を「体」に例えたわかりやすい寓話。他者との距離感、着かず離れずの間合い、ほどどほどで温め合うのが良いということでしょうか。ちなみに、「実際のヤマアラシは針のない頭部を寄せ合って体温を保ったり、睡眠をとったりしている(ヤマアラシ - Wikipedia)」そうです。