「安藤、金魚の重心はどこにあるか知っているか」
(中略)
「金魚の重心は尻尾と頭だよ」
私はその答えにしばし考え込んだあと、なるほど、と思った。2つあるから、瞬間的に方向転換することができるのだ。
養神館合気道初代館長の塩田剛三さんは、体捌き(足捌き)の極意を掴むために、金魚鉢の金魚を見続けて研究されたそうです。
そして、金魚は頭と尾ヒレを使って瞬時に方向転換することに気付いたそうですね。
養神館さんの映像で、塩田剛三さんが“首の張り”と“仙骨への集中”を強調されている指導場面を拝見しました。
意識するポイントとして、首と仙骨を挙げられていたのですが、この二点が金魚でいうところの重みが集まっているところなのかもしれないですね。
作者: 安藤毎夫 (著)