「狼」と「山羊」と「キャベツ」で川を渡る。山羊を食べる狼。キャベツを食べる山羊。一度に1種類しか運べない舟。何を残して何を運ぶか。どうやったら3種類すべてを向こう岸へと運べるのか。論理思考のパズル問題がおもしろい。言葉だけでパズル遊びができるのが嬉しいですね。
狼・山羊・キャベツを持って旅をしていた男が川に出会った。川には小舟が1そうあり、男は狼・山羊・キャベツのいずれかひとつを載せて運ぶことができる。
しかし川岸に狼・山羊を残すと狼は山羊を食べ、山羊・キャベツを残すと山羊はキャベツを食べる。山羊もキャベツも損なうことなく川を渡る手順を男は思いついた。
男はどのようにしてこれをなし遂げたか
川を渡る問題は1000年以上も前からあると知って驚きました。「虎の子渡し」という日本版の川渡り問題があるなど、世界にはいろんなパターンがあるのですね。
写真画像は、掲載されている川渡問題の解答イラストです。そのほか、15個の数字を並べる「15パズル」も紹介されていて、とても興味深かったです。
秋山久義
もくじ
第1章 こうすれば、ゆったり、たっぷり考える遊びが楽しめる
ボードパズルの分類と魅力
第2章 300年以上遊ばれてきたひとり遊びの名作
跳び越した駒を除くソリテア
第3章 蛙だって列車だってすれ違いはたいへん
駒の入れ替えパズル
第4章 それでも向こう岸に行きたかった人たちの1200年
小さなボートで川を渡る問題
第5章 パズルは、むずかしいほどおもしろいのか?
スライディングブロックパズルとその悪友たち
第6章 時代を超えて楽しまれてきた
古典の長命ボードパズル
第7章 玩具の体裁で登場する
現代の駒移動パズルのルールと課題