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忠臣蔵、赤穂浪士の戦術「一向二裏」…「所さんの目がテン!」より

 

 

 

2007年12月9日、日本テレビさんで放送された「所さんの目がテン!」が興味深いです。


元禄15年12月14日、大石内蔵助良雄を指導者とする赤穂浪士(あこうろうし)が浅野内匠頭長矩の仇である吉良上野介義央の屋敷に討ち入りし、仇討ちを完遂する。


いわゆる「忠臣蔵」なのですが、一人の戦死者を出すこともなく本懐を成し遂げた裏には、さまざまな戦略・戦術があったという話。

 

「雪の静音効果」
「屋内を想定した武具防具」
「一向二裏の戦術」

 

一つ目は「雪の静音効果」。旧暦の12月14日を設定した理由のひとつは、雪が降った翌日で「雪の静音効果」を利用するためだったという。


実験は、47人が遮蔽物を置いた背後へと近づき、町人役の人が気づいた段階で合図するというもの。野球のグランドでの検証、たった四歩で気づかれてしまいました。相手まであと8メートル30センチも距離があるにも関わらず、その騒音レベルは57デシベルで賑やかなレストランと同等とのこと。


場所を変えて、屋内ゲレンデ“スノーヴァ溝の口-R246”での実験。同様に47人が前進するも真後ろまで気づかれることなく到達する。騒音レベルは間近にもかかわらず、図書館の静けさと同じ48デシベルというから驚きです。


雪は地面とは違い、音を反射させずに吸収してしまうそうな。日の出が遅いこと、茶会で在宅していることを考慮した上、天候をも利用…タイミングはこれ以上ない好機ですね。

 


二つ目は「屋内を想定した武具防具」。使用した弓もやりも通常の半分のサイズ。屋内では短い方が有利という理由からのようです。


そして、防具には鎖帷子を装備。刃との接地面を広げ、斬撃を吸収。実験では、抜刀道四段の中里忠彦さんが渾身の力を奮うも、鎖の一つが斬れただけでした。動きづらい鎧よりも優秀な防具なんですね。

 

三つ目は「一向二裏の戦術」。50歳以上の年長者の多い四十七士が、精鋭ぞろいの吉良家護衛の25人に対して一人の死者も出さなかった戦術。「一人が正面から襲い、二人が背後へと回る」というもの。


実験では、赤穂浪士を想定した子供9人が、吉良家護衛を想定した大人5人に戦いを挑んでました。ルールは頭の上に乗せた紙風船を叩き割るというスポーツチャンバラ。9人対5人(9:5)という設定は、47:25の比率を考慮して。


大人5人の中には、1996年のスポーツチャンバラ統一世界チャンピオンの細川健一さんがいらっしゃいました。最初は真っ向勝負を挑んだ子供たちは、三人を倒すことに成功しましたが惨敗してしまう。


そこで、赤穂浪士を研究している中央義士会理事長の中島康夫さんが子供たちに「一向ニ裏」を指導。すると、子供たちは一人も風船を割られることなく完勝でした☆


背後に気を取られ正面から風船を割られる大人、背後からの接近に気づかず風船を割られる大人など、鮮やかに割られていく。作戦一つでこうも勝敗が変わるんですね。

 

考えつくされた討ち入り…3つともとても興味深い実験でした(^-^)