将棋棋士たちを対局中に撮影したモノクロ写真集。全ページ白黒で、勝負の緊張感、相手に勝とうとする気迫…一枚一枚の表情に「非日常」の凄みを感じました。
思考と思考の対決、スポーツの試合のような躍動感、華麗な動きはありませんが、それだけに目、口、しぐさ、顔つきといった細部に「心の中の力感」が伝わってきますね。
今この瞬間の感情…勝っているのか、負けているのか、どんなことを考えているのか、頭の中を想像していると、静止画なのに動画を見ているような不思議な印象を受けました(^-^)
とくに、普段とのギャップを感じたのは、若い頃に撮影された加藤一二三九段のお写真。現在は引退されて、テレビタレントとしてご活躍中ですが、バラエティ番組で見るおとぼけで優しい雰囲気とはまるで違う「勝負の鬼」を感じる1枚に驚かされました。
文：大崎善生
協力：日本将棋連盟
棋士：羽生善治、佐藤康光、森内俊之、郷田真隆、森下卓、屋敷伸之、島朗、丸山忠久、三浦弘行、鈴木大介、藤井猛、米長邦雄、中原誠、升田幸三、加藤一二三、谷川浩司、森雞二、大内延介、内藤國雄、桐山清澄、有吉道夫、二上達也、西村一義、勝浦修、高橋道雄、田中寅彦、南芳一、青野照市、中村修、塚田泰明、石田和雄、淡路仁茂、深浦康市、福崎文吾、村山聖、脇謙二、小林宏、日浦市郎、佐藤紳哉、久保利明、木村一基、中川大輔、富岡英作、豊川孝弘、先崎学、行方尚史、山崎隆之、中村亮介、阿久津主税、渡辺明、大山康晴
出版社/メーカー: 東京新聞出版局
発売日: 2007/10/24
メディア: 大型本
