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引いて発たず、弓を引いても矢は発たない

 

子どもたちに手を焼いている若手指導員。熱意が伝わらない。真剣になってくれない。ふざけてばかりで、どうしたらよいのかという悩み。アドバイスの言葉が興味深いです。

 

 

弓に仮託した故事に
≪引いて発たず≫
という言葉がある。


弓の引き方は見せるが、矢は発たないということから、人を扱う要諦を述べたもので、指導する場合は、すべてを教えるのではなくて、その方法を教示するにとどめ、あとは自ら学びとるように動機づけをすることを言う。

 

武道に学ぶ「必勝」の実戦心理術

 

 

「キミは教えてやろうと思っているが、子供たちには教わろうという気がない。ここを知ることが出発点だ」という助言のくだり。

 

イギリスのことわざにも、「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」という言葉がありますね。水を飲むかどうかは相手次第。できることは水を飲める環境を用意してあげることだけ。

 

興味、関心、動機付け。「引いて発たず」の心構え。何を教えるかではなくて、何を教えないか。とても興味深いです。

 

 

 

武道に学ぶ「必勝」の実戦心理術―本番力・交渉力・自己演出力を磨く

向谷匡史