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旧石器時代の縄文人、丸木舟は作れたのか?

 

縄文時代の丸木舟で海を渡るプロジェクト。台湾から与那国島へ、225キロを航海できるのか検証実験、2019年7月に成功して、ニュースで話題になりましたね。「所さんの目がテン」さんの企画で興味がわいて、本を2冊お取り寄せしました。

 

 

 

プロジェクトチームさん、最初から「丸木舟」を作ったわけではないのですね。「草たば舟」と「竹いかだ舟」の段階を経て、「丸木舟」に至ったそうです。3万年前、縄文時代の丸木舟があったとされるのは非常識な仮説だったとのこと。

 

目がテンさんでも作成の要となっている道具「刃部磨製石器」の存在。木を切り倒して、丸太を削るための「石斧」が旧石器時代にはないとさいれていて、打製石器の縄文人には作れないと思われていた。「教科書との矛盾」のくだりが興味深かったです。

 

 

丸木舟仮説の最大の難点は、「旧石器時代の技術で大木の伐採と加工ができるのか」という疑問にあるが、それを可能にするかもしれない石器が、あるのだ。

 

教科書と矛盾する不思議な旧石器

 

学校の歴史教科書には、「旧石器時代は打製石器の時代で、新石器時代は磨製石器の時代」と書かれている。大筋正しいが、私たちの足元に例外があることは、あまり知られていない。

 

日本列島には、3万8000年前頃にさかのぼる、後期旧石器時代の磨製石器が存在するのだ。

 

サピエンス日本上陸 3万年前の大航海 

 

 

 「刃部磨製石器」は、旧石器時代の後半にはあったというお話。ただ、材料となる石を採掘するために長距離移動、「透閃石岩」という特別な石でないとダメなのですね。「丸木舟」の可能性、「石器」が鍵だったというのが興味深いです。

 

 

 

もう一冊の本には、目がテンさんで講師としてご出演の縄文大工「雨宮国広」さんのことが書かれてました。このプロジェクトに参加されていらっしゃったのですね。

 

 

台湾合宿での初対面のとき、鹿の皮を身にまとい、4年以上伸ばし続けた長い髭をたくわえた雨宮さんは、数万年の時を越えて現代に迷い込んできたかのような存在感を放っていた。

 

山梨県甲州市に暮らす雨宮さんは30年以上、住宅などを作り続けてきたベテラン大工。その傍らで石斧を自作し、太古の祖先のモノ作りを研究している。

 

日本人はどこから来たのか? 3万年前の航海の謎を解く NHKクローズアップ現代+取材チームの全記録

 

 

宮大工から縄文大工に転身された雨宮さん。何年も縄文人スタイルと知ってびっくりです。実際に海を渡った丸木舟を作った方だったのですね。いよいよ完結編、3週目の放送がますます楽しみになりました(^-^)