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勝ちたいと願うほど、勝ちから遠ざかる / リボーンの棋士

 

将棋の漫画『リボーンの棋士』をお取り寄せしました☆

 

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プロ棋士になるために所属する「奨励会」の年齢制限。26歳の誕生日までに四段に昇段、プロになれないと退会するルール。プロになれず、将棋を捨ててアルバイト生活3年、元奨励会研修生の29歳、安住浩一の物語。タイトルの由来は「リボンの騎士」らしいですね。

 

 

リボーンの棋士 1巻 / 鍋倉夫

 

将棋が強い。将棋が楽しい。そして、将棋が大好き。なのに、将棋が勝てない。将棋が苦しい。将棋が嫌いになる。元奨励会の研究生さん、それぞれの心境が興味深いです。年齢制限の焦り、勝てない苦しみ、挫折からのスタート。失うものがなくなった者の強み、奨励会とは別ルートから再びプロを目指す。3巻まで読んだところですが、とてもおもしろいです。

 

とくに、「勝たなくてはいけない」というプレッシャー。勝利のセオリーで弱くなる。新しい一手、ワクワクする自由な打ち筋が浮かぶ余裕がない。負けないことに心が縛られる。プロでも選択を間違う心理。3巻のセリフが印象的でした。

 

 

勝利に固執しすぎると

見えなくなる。

 

勝ちたいと願うほど

勝ちから遠ざかる。

 

プロですらそうやって、

気持ちのコントロールができず

負ける姿を

何度も見てきた。

 

リボーンの棋士(3) (ビッグコミックス) 

 

 

楽しいが苦しいに。苦しいが楽しいに。初心に戻ったような、一周回ったような、楽しそうに将棋をさす安住さん。全7巻のあと4巻、続きが楽しみです☆

 

 

調べてみたら、監修をされてる鈴木肇(元奨励会三段)さんのツイートを発見。リアルな心理描写、取材ではわからない当事者の内面、体験談だからこその深みだったのですね。ドラマ化して欲しい漫画です(^-^)