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将棋のプロ棋士、奨励会で4段になれるのは2割 / リボーンの棋士

 

奨励会さんを26歳ルールで退会、バイト生活のブランクを経て、ふたたびプロを目指す安住浩一さん。続きの4巻~7巻を読破、漫画「リボーンの棋士」を全巻よみおえました。奨励会さんに所属できても、プロになれるのは2割。憧れと現実、ギャップを埋めてくれるお話ですね。将棋の道、負けた側の人生、考えさせられる将棋漫画。とてもおもしろかったです☆

 

 

リボーンの棋士(全7巻) / 鍋倉夫, 鈴木肇

 

感情移入で疑似体験してるような感覚。「今まで」を失うぽっかり喪失感、「これから」の夢にワクワクする期待感。選択と葛藤、楽しさと苦しさ。将棋を選ぶことが幸せなのか、選ばないことが幸せなのか。後悔のない選択、本人だけでなく、家族の苦悩も印象的でした。息子が奨励会に入りたいと知った父親、元奨励会の土屋三段との会話が興味深いですね。

 

 

土屋

生活のリソースを将棋に全振りしても、プロになれるのは2割です。

 

父親

あの…あとの8割は…

 

土屋

26歳で世間に放り出されます。狭い世界で将棋しかやってこなかった人間ばかりですから、できることなんてありません。

 

(中略)

 

今じゃただ将棋の強いフリーターです。

 

リボーンの棋士 (4) (ビッグコミックス) 

 

 

将棋のプロ棋士を養成する奨励会さん、正式には「公益社団法人日本将棋連盟付属新進棋士奨励会」というお名前なのですね。将棋が楽しいから上を目指して、将棋が強いから入会を勧められて。年齢制限があるから、早ければ早いほど良い。高校生でも遅いくらい。やらない後悔、やって後悔、どちらが正解なのかわかりませんよね。迷うくらいなら選ばない、それが覚悟なのだと感じました。

 

アマチュアからプロになれる道「プロ編入制度」は、奨励会さんよりもさらに厳しい道筋らしいですね。2014年、今泉健司さんがプロ編入試験に合格してプロ棋士4段になったニュースを今でも覚えてます。プロ編入試験が制度化されてプロ入り第一号との報道。それまでにも花村元司さんと瀬川晶司さんがプロになられてるそうですが、特例だったとのこと。基本的には、奨励会さんで昇段しないとプロにはなれない。しかも26歳までにプロになれないと退会。とても厳しい世界、藤井聡太八段が、17歳で二冠、最年少で王位と棋聖、すごさを改めて感じました(^-^)