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痛いけど痛くない、「痛いの痛いの飛んでけ」の根拠?

 

「痛いの痛いの飛んでけ」のくだり。痛みを緩和する手当のおまじない。科学的に分析、脳のメカニズムがおもしろいです。痛いけど痛くない。気のせいではなかったのですね。

 

 

この痛い部位を擦る、あるいは圧迫するといった無意識の動作は、実は理にかなっている。擦ったり圧迫したりのおまじないが、痛み情報の脳への伝達を抑制するのだ。

 

1965年に、メルザックとウォールが発表した学説、『ゲートコントロール説』がこの不思議を解き明かした。

 

 

痛いところに手が届く本-117の痛みの話 

 

 

脳に伝わる前に「門番(ゲートウェイ)」がいて、摩ってあげると門番のところで痛みの伝達がストップできる、というお話。触れるだけで、何らかの変化が起こっているのですね。とてもおもしろいです。

 

医薬品・医療機器のニプロさん、CM映像「世界のおまじない編」が印象的。様々な国のおまじないの言葉が興味深いですね。世界共通、同じことを言ってる。みんな、なんとなく効果を実感してる。とても不思議です。

 

 

世界のおまじない篇

「誰かを元気にする魔法のことば。世界中にあるそうです」
CMでは、さまざまな国の看護師さんがその言葉を使っています。

●アルゼンチン(スペイン語)
「Sana, sana colita de rana, sino sana hoy, sanará mañana.
(治れ治れカエルのおしり。もし今日治らないなら明日治れ)」
●フィリピン(タガログ語)
「Aray aray umalis ka.(痛いの痛いのどこかいけ)」
●アメリカ(英語)
「Pain, pain go away, come again another day.
(痛いの痛いのどこかいけ。別の日に戻ってこい)」
●日本「痛いの痛いの飛んでいけ」

 

ニプロのCM|一般の皆さまへ|NIPRO-ニプロ株式会社- 「その技術は、人のために」

 

 

とくに、「痛いの痛いの」「Sana, sana」「Aray aray」「Pain, pain」と連呼するリズムが一緒でびっくりです。ポンポンと軽く擦る+おまじないの言葉、というセット。言葉の言い回しにも、何かしらの根拠があるのかもしれないですね。

 

この本によりますと、ゲートウェイ以外にも、鎮痛機構(生体内疼痛制御)、痛みを軽くする化学物質があるそうです。ランナーズハイは「エンドルフィンが大量に分泌」されている状態とのこと。苦しくならないように、脳がサポートしてくれてるのですね。快適も不快も、快感も苦痛も、脳次第なのだと感じました。

 

 

 

痛いところに手が届く本-117の痛みの話 

森本昌宏