キャンプソング、ピクニックソングが楽しい世界の民謡。とくに、ロシアの歌の曲調がおもしろいですね。フォークダンスで有名な「タタロチカ」、テトリスで馴染みの「コロブチカ」が印象的。記憶に残ってる名曲がロシア民謡なのだと、最近知りました。
ロシア民謡のCD。「一週間」の歌が収録されていてびっくり。これもロシアの歌だったのですね。日本に「一週間」の歌を広めた「ボニー・ジャックス」さんの楽曲をはじめて聴きました。
ボニー・ジャックス, ダーク・ダックス
一週間の過ごし方、自分のお仕事を紹介する歌。「月曜日に沸かしたお風呂、なぜ、火曜日に入るの?」「おしゃべりばかりで、いつ働いてるの?」と、ツッコミどころ満載なユニークな歌詞で、とてもおもしろい。じっくり大真面目に聴くと、笑ってしまいますね。
本当はどんな意味の歌なのか。ロシア民謡の書籍を探してみつけたのですが、「ロシア民謡の歴史 / 著:北川剛」には載っていませんでした。関連書籍、あまり出版されてないのですね。
ネットで調べたところ、孤舟さんのブログに歌詞の意味、解説が紹介されていて、ホントの歌詞はこういうことと勉強になりました。
正調の歌詞は違う。ロシア語の専門家が原曲に忠実に英語訳したものがある。その英語訳を日本語に直すと以下の歌詞になる。
(中略)
この歌詞の主題は、 この家の娘さんが、愛しい恋人に向けた素朴な彼女の胸のうちなのです。
日曜日に麻布と紡錘(巻き軸)を買ってきて
一週間が始まる。
今週は 年末年始だったため
仕事はあまり捗らなかった。
月曜日から サウナに火を入れたり
年末だから
家に
エミーリカ、貴方が挨拶にきてくれたわ。
そして 宿泊していった。
金曜日は 新年の1月1日。
皆 仕事を休むわ。
翌日の土曜日は
内乱で亡くなった人や祖先に供養をして
新年を迎えたの。
エミーリカ。
これが 私の一週間だったの。
早く 私をここから連れ出して!
毎日の夢のない退屈な生活と、内乱の中で男達は死んでゆく。エメーリカ、早く私をこの町から連れ出してよ。
このような 田舎の素朴な娘さんの心境を歌ったものと解釈できます。
「 ロシア民謡『一週間』の正しい解釈 !」 | 孤舟の多事雑感ブログ
歌詞の解釈が興味深いです。この歌は、年末年始の歌なのですね。年末でバタバタ、だから材料は買ったけど糸巻きできてない。金曜日は大晦日だからお仕事をしない。土曜日は、祖先の供養しながら新年を迎える。年末年始の「一週間」。平常運転の日常ではなかったのですね。
ちなみに、連呼してる「テュリャテュリャ」の意味も「囃し言葉のテュリャとはロシアスープのこと」とありました。知りたかったことが全部わかって、ホント大感謝です。
その他、ロシア語の歌詞、発音が紹介されているサイトさんも発見。ここでは、スープの詳しい解説がありました。
チューリャ。
黒パンを砕いて塩水やクワスなどに浸した冷たいスープのこと。ただし、ここでは単にはやし言葉として使われています。
響きが楽しい囃言葉「テュリャ」。意味ではなく音を採用したのですね。それと、ロシア語バージョンの「一週間(ニヂェールカ)」が聴ける動画もありました。
【和訳付き】一週間(ロシア民謡)"Неделька" - カタカナ読み付き
「テュリャ」の発音「チュリャ」が心地よい。ロシアは、湯船ではなくて蒸し風呂。温めるのは一日がかりなのですね。疑問や謎、いろいろ納得。ネットに感謝です。