「筏(イカダ)」のたとえ話が興味深いです。読んで気づかされた本、勉強になった本、なかなか手放せないのは、イカダを担いで歩くような感じなのかも。考え方の変化、価値観の転換、成長の糧になったら、読んだ本に執着しなくていい。読んだら出す、どんどん出してよいのだと思ったエピソード。
この筏は、
私を安らかにこちらの岸へ渡してくれた。
大変役に立った筏である。
だから、この筏を捨てることなく、
肩に担いで、行く先へ持って行こう
『パーリ仏典 中部』三-二十二「蛇喩経」
精選 ブッダのことば: 初期仏典を中心に厳選した、お釈迦さま珠玉の語録集
大きな河にたどり着いた旅人。こちら側は歩くのが大変。でも、向こう岸は歩きやすそう。そう思って、筏を作って河を渡る。河を渡るための筏、渡った後も捨てられない旅人。重い思いをして持って歩く。せっかく歩きやすい岸にたどり着いたのに、手放せないことが重荷、苦しい思いをしてるお話。
難問やトラブルに遭遇したり、何かの壁にぶつかったり。
必要なときに、必要なものが、必要な量だけあればいい。
解決できたら、「必要なもの」の役目は終わり。
読書での気づきだったり、人との出会いだったり。
そのときに必要なものは、そのときのもの。
1度上手くいった方法に固執する。
成功体験が忘れられず執着する。
ずっとイカダを背負ってる。
本でいっぱいになった本棚を見て、なるほど、と思いました。おもしろいと思った本、もう一度楽しみたいと思うよりも、手放した方が新しい本と出会えますもんね。買って、溜って、処分しての繰り返し。だんだん手放せない本が増えてきて、書棚の循環が悪くなってたので、手放す決断、背中を後押ししてくれるエピソードでした(^-^)
精選 ブッダのことば: 初期仏典を中心に厳選した、お釈迦さま珠玉の語録集
大森義成