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「二重の極め」でパンチの痛みが貫通する?

 

空手の裏当て。お腹に当てた正拳突きなのに、体を通り抜けて、打撃の威力が背中まで伝わるパンチ。当たったところよりも、背中が痛い。空手家 金澤弘和さんのページがおもしろいです。

 

 

具体的に言えば、当ててからさらに肩を瞬間的にはずす(入れる)ようにして2度極めをするものです。

 

それと、今度は腰のコントロール、次いで肘のコントロールで、同じく当たった瞬間にさらに入れます。最終的にはこの3つが調和することですね。

 

空手道 別冊 奇襲裏技

 

 

皮膚表面に当たった瞬間、二度目の打突。拳骨一つ分、さらに押し込む感じでしょうか。裏当てのための技術「二重の極め」が興味深い。まるで、るろ剣の左之助、安慈和尚の必殺技「二重の極み」のような打撃技ですね。とても気になりました。

 

以前、別の本で読んだのですが、「剣道」と「剣術」のちがいに似てる感じがしました。竹刀で打つ剣道は、当たったところが終点。刀で斬る剣術は、当たったところが出発点。同じように見える剣筋でも、動作のイメージは別物というお話。当てるための踏み込み、斬るための踏み込み、「打つ」と「斬る」の違いが印象的でした。

 

「二重の極め」の感覚は、剣道ではなくて剣術、斬る感じでしょうか。背中まで腕を貫通させるような感じなのかもしれないですね。そういえば昔、武術の先生から「相手の背骨(体の芯)を握るように殴る」と教わりました。芯を通さないと、相手の体が回転して威力が逃げてしまうとのこと。

 

最初から指をギュっと握らずに、当たる瞬間に拳を握る。背骨を目標にすることで「拳ひとつ分内側」になってますね。拳の終点、打撃の目標をどこに置くかがポイントだったのだと、改めて感じます。

 

 

 

 空手道 別冊 奇襲裏技