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読書感想文のタブー、受賞するには「暗黙のルール」がある?

 

夏休みの宿題に疑問視。「読書感想文」の必要性が議論になっているという記事。ニュースにもびっくりしましたが、応募作品には「暗黙のルール」があるらしいことに驚きました。批判的な感想は審査で落とされる?受賞できないのでしょうか。とても興味深いです。

 

 

1点目は、対象書籍の批判が許されないという一種の思考停止ということです。

 

(中略)

 

ですが、例えばコンクールに応募するなどという場合は、とにかく課題図書などを選んで、その本に対する褒め言葉を並べなくてはいけないという暗黙のルールがあります。

 

夏休みの宿題の定番「読書感想文」が日本の子供をダメにする理由(MAG2 NEWS) - goo ニュース

 

 

読書感想文ではありませんが、「算数・数学の自由研究」で受賞した論文「メロスの全力を検証」が印象に残っています。2013年、第1回「算数・数学の自由研究」作品コンクール、中学生の部に応募された作品です。印象が強くて、ずっと忘れない。

 

 

塩野直道賞 中学校の部 「メロスの全力を検証」

過去の受賞作品|一般財団法人 理数教育研究所 Rimse

 

 

10里の道のりを3日間で走破したメロス。書かれている事柄から距離と時間を算出。走るスピードを計算したら、全然、走っていなかったという検証結果。「走れよメロス」という結論がおもしろい。読書の姿勢、物語の着眼点、全力だったはずという先入観を覆す視点がとても斬新。「走れメロス」の作者、太宰治さんに読んでもらいたい論文ですね。苦笑いされる?

 

これも立派な読書感想文ですよね。心理描写への感想ではなくて、情景描写への疑問。作者への問いかけ。論文形式ではありますが、「走れよメロス」と思うに至った経緯が述べられていますから。もしも、「読書感想文」として提出していたらタブーで落選。受賞もせず、話題にならなかったかも。

 

毎年、夏が来る度に、夏休みの宿題を思い出す度に「走れよメロス」を思い出します。とてもインパクトがありました。これを書き上げた中学生さん、きっと、夏休みが終わるのがワクワクでしたよね。読んだ先生がどんな反応をするのか、コンクールでどんな評価がもらえるのか、始業式が待ち遠しかったように思います。素敵な夏休みの思い出ですね。私でしたら、思いついた瞬間からドキドキが止まらないです。