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合気の手解き「開掌の伝」…『真伝合気口訣奥秘』より

 

 

 

 

たとえば相手に手を握られた時にパッと手を開く(手ほどきで教える「開掌の伝」)。


すると皮膚がこすられることによって相手の手は無意識の内に捕の手に密着した状態になってしまうのである(この方法にはより奥の伝がある)。

 

真伝合気口訣奥秘

 

 

 

 

相手が手首を握った瞬間に、指を開くことで相手を居着かせる皮膚の感覚。これは、開いた指の形から「朝顔の手」とも呼ばれる合気術の秘伝のようですね。


相手からすると、握った手首がわずかに膨らむことで、無意識に力んで筋肉が硬直する。相手は、自主的に掴んだはずなのに、手を放すことができない状態に陥る。

 

開掌の伝とは、相手との接点を離れなくさせる手取りのコツを述べたもののようです。


投げや極め技の途中で、相手が力を抜いて掴んだ手を放したら、技から逃げられてしまう。なので、接点を維持するために力を使う。

 

それは、手のひらを開く程度のわずかな力。相手の力が強ければ強いほど力はわずかですむ。相手の力を利用する合気の本質がここにあるのだと感じました。


逆に、相手に攻める気持ちがなかったら、投げ技は掛からないということなのかもしれないですね。


大東流合気柔術の武田惣角さんは、合気を広めながらの全国旅で技を披露されていたそうで、このとき、相手を怒らせて本気で握らせたという話が印象的です。

 

開掌の伝で合気をかけるためには、達人や名人でも、しっかりと押さえ込んでもらわないと難しい?

 

 

 

 

真伝合気口訣奥秘

作者:大宮司朗 (著)

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