晩年の宮本武蔵が、3人の弟子に剣術の極意を教えるお話…漫画『超訳 五輪書 (ホーム社漫画文庫) /近藤こうじ』

 

 

 

読書漫画:超訳 五輪書 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

 


剣術の達人・剣豪「宮本武蔵」の物語というと、幼少期から巌流島での佐々木小次郎との決闘までの印象が強いですが、この漫画は、その後を描かれていますね。

 


巌流島以降を描いたテレビドラマ「徳川剣豪伝 それからの武蔵(主演:北大路欣也)」など、小説や映画で続編がいくつかありますが、この漫画ではさらに晩年からスタートする。主君・細川忠利のために「二天一流兵法三十五箇条」と「五輪書」を書きあげ、3人の弟子との出会い(極意伝授・武術指南)が主なエピソードです。


お弟子さんというと、養子だったと言われる宮本伊織が有名ですが、登場していません。さらに、文献資料に残っている実際に弟子だったとされるお三方ともお名前が違う。なので、「五輪書」に書かれていることをわかりやすく伝えるためのフィクション漫画(創作)なのだと思われます。

 

 

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五輪書をベースにしたオリジナルの創作作品かもしれませんが、強くなるために「二刀にこだわらない」「武器や構えに執着する心を捨てる」とはどういうことか、戦いで生き残る(勝つ)ための心理戦とはどういうものか、など、五輪書が伝えようとしている剣術奥義がイメージしやすく、面白い内容でした。



とくに、印象的だったのは、相手の戦意を喪失させる「底を抜く」のくだり。相手にトドメを刺すという行為は、「命を奪う(殺す)」こと以上に、その後の遺恨(敵討ち)を残さないように「心を奪う」ことが大事だったみたいですね。

 

 

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これは、武道や芸道でいうところの「残心」でしょうか。もしかしたら「残心(戦場に心を残す)」=「斬心(相手の戦意を断ち切る)」なのかも?

 

 

 

 

 超訳 五輪書 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

原作:宮本武蔵

漫画:近藤こうじ
出版社/メーカー: ホーム社
発売日: 2010/10/08
メディア: 文庫

ISBN-13: 978-4834263404



序章
第1章 地
第2章 水
第3章 火
第4章 風
第5章 空