他人のお宅にお邪魔していると思えば、腹も立たない?「此世の人、客に来たとおもへは、苦労もなし」結縄集(沢庵宗彭)より…書籍『人生の価値 それとも無価値(ひろさちや)』

 

 

 

読書書籍:人生の価値 それとも無価値 (こころライブラリー)

 

 

 


人間は客としてこの世にやって来たと思えば、苦労はないものだ。

 


満足できる食事が出されたら、それを「ごちそうさま」といただけばよいのだし、満足できないときであっても、自分は客であるのだから、これを褒めて食べねばならない。

 


夏の暑さも冬の寒さも、客であるのだからじっと耐えねばならない。

 


子どもや孫、兄弟たちも、自分と一緒にやって来た相客と思って仲良く暮らし、心を残さずにさらりと辞去せねばならない。

 

 

『人生の価値 それとも無価値 (こころライブラリー)』より

 

 

 


剣豪・宮本武蔵のお話に登場する有名な禅僧・沢庵宗彭(武蔵の心の師匠?)さんが、「結縄集」という本に記した一節(現代語訳)。ここに書かれている「此世の人、客に来たとおもへは、苦労もなし(人間は客としてこの世にやって来たと思えば、苦労はないものだ)」というくだりが私の一番好きな言葉です。


「我が物顔」で他者と衝突するのは、自分の物だと思っているから、自己の所有物だと感じているから他人(身内も含め)と奪い合う。「オレがオレが」「私が私が」と自己主張のぶつかりあいになるのも、「自我のくくりに納めたい」というこだわりがあるから。


そして、物欲と自己顕示欲の対極にある感情は「感謝」なのだと感じます。客としてよそ様のお家にお邪魔していると思えば、してもらったことは、どんなことも「有り難い(ありがとうの気持ち)」ことですもんね。お客様であるからと「もてなされて当然(サービスありき)」と勘違いして、偉そうにされる方(攻撃的な言動)もいらっしゃいますが。


また、逆の立場で考えると…「一期一会」の心持で、どんなときでも、お客様をお迎えしている気持ちでいられれば、自然と雰囲気(空気)も良くなりそうですよね。不満に感じることがあったら、私もあなたも「人生は仮の宿(借り物)」…お互い様なのだからと思えれば(許せれば)、みんなが幸せな気分になれそうですね。

 

 

人生の価値 それとも無価値 (こころライブラリー)

作者: ひろさちや
出版社/メーカー: 講談社
発売日: 2003/09
メディア: 単行本

ISBN-13: 978-4062594523