ジブリ映画『風立ちぬ』のラストシーンのセリフ「生きて」…言葉一つで、意味がまったく違う別のエンディングになっていた?…風に吹かれて/鈴木敏夫

 

 

読書書籍:風に吹かれて

 

 

 

「やっぱり僕は、宮さんがね、『来て』っていった菜穂子の言葉に『い』をつけたっていうのはね、びっくりした。うん。だって、あの初夜の晩に『きて』っていうでしょう。そう、おんなじことをやったわけでしょ、当初のやつは。ところが『い』をつけることによって、あそことつながらなくなる」


(中略)


「だけど三人とも死んでいて、それで、『来て』といって、そっちのほうへ行く前に、ワインを飲んでおこうかっていうラスとをもしやっていたら、それ、誰も描いたことがないもので。日本人の死生観と違うんですよ。」

 

 

『風に吹かれて』より

 

 

 


2013年に上映されたスタジオジブリの長編アニメーション映画『風立ちぬ』。宮崎駿監督がアニメ制作の引退宣言されたので、監督の最後の作品として話題になりましたね。番宣など、テレビでちらほら映像がたくさん紹介されていたので、一昨年の印象が強く残っています。公開当時は観ることができず、そのまま重い腰になっていましたが、急に観たくなってDVDをレンタル。三菱重工業・三菱航空機の小型旅客機「MRJ」の初飛行のニュースが影響でした(^-^)



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このお話は、堀越二郎さん(実在の人物)をモデルにしたもので、堀辰雄さんの小説『風立ちぬ』をベースにされているそうですね。飛行機作りがメインで、メカニック的なことがたくさん描かれているのだと思っていました。イメージ的には、『紅の豚』のピッコロ社での光景を思い浮かべて、フィオの男版なのだとばかり。なので、半分は悲しい恋愛物語だったので、ちょっとどっちつかずな印象に感じました。それに、言葉で多くを語らないラストシーンでしたから、結末の解釈が難しいところですよね。



ラストシーンで、里見菜穂子さんが堀越二郎さんにかけた言葉『生きて』。本当は『来て』というセリフだったとのこと。これは、自分の仕事をやり終えた夫に対する「お疲れさま」「お帰りなさい」「もう十分ですよ」といった、優しく受け入れる妻のイメージでしょうか。私は『来て』という方が、すんなり結末(そちら側の世界に=死んでいる)を理解できたように感じました。

 

 

 

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「い」という一文字を入れるかどうかで、堀越二郎さんが生きているか、死んでいるかの印象が変わるとても思い決断…作品の裏側を知ることができて、もう一度映画を見直したくなりました(^-^)

 

 

 

風に吹かれて

作者:鈴木敏夫
本文デザイン:細野綾子
本文写真:薈田純一
編集協力:古河晋(ロッキング・オン)
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2013/08/10
メディア: 単行本

ISBN-13: 978-4120045295




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風立ちぬ [DVD]

監督: 宮崎駿
声優: 庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート、風間杜夫、竹下景子、志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎
出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
発売日: 2014/06/18
メディア: DVD

ASIN: B00J2NUMVS

 

 

 

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